震災後4カ月半後に見る日本経済の変動と自粛ムードの影響

 

自粛モードが夏の風物詩、花火大会にまで影響

震災から早くも4か月半が過ぎ、被災地の復興もゆっくりとではあるが進み「復興」は着実に進んでいるように見える。
前日銀副総裁、 武藤敏郎・大和総研理事長 が震災当初に算出した経済損失は20兆円とも言われていた。「実際には原発事故被害の拡大化」、「自粛モードの広がりからの各種イベント中止」、「節電からの製造業に与えるダメージ」 これらを考慮するともはやその金額以上になる可能性は大いにあり得るでしょう。中でも、自粛モードというキーワードは一時的なことなのかもしれないが経済的にも確実にマイナスへ響いていると考えられるのではないでしょうか。自粛モードで当てはまる言えばこの夏の花火はどうなのでしょうか。Citydo調べによると2011年度の夏の花火大会中止は以下の通り。


北海道・東北 3カ所
関東 43カ所
中部 14カ所
近畿 6カ所
中国・四国 5カ所
九州 6カ所

ざっとこれだけあります。 とある統計データを元に見てみると花火大会の経済効果の目安は10万人集まればおよそ2億円になるそうです。(某有名銀行の算出方法参考)隅田川の花火大会で大体 95万人の集客があるのでここだけでも190億円分の経済活動が止まっていることになる訳です。隅田川の集客数は多い方なので他の地域での集客に関して考えてみてもおよそ10〜30万人あたりが大体の規模なので2〜6億円の経済損失でしょうか。いずれにせよ地域の商店やレストランなど大打撃であることは間違えないでしょう。

海水浴客激減で観光産業は大打撃に

一方で夏と言えば海水浴! 海水浴客の数も海沿いの民宿やお店などからすればまさに稼ぎ時でしょう。ところが千葉県、茨城県といった福島原発に近い地域では海水浴客が例年の1割程度だそうです。

"例年、7月上旬には夏休み期間(7月15日〜8月末)中の予約が埋まる千葉県南房総市の老舗旅館。今年は宿泊料を約4000円下げた。県などの海水検査でも放射性物質は検出されなかったが、今も9割は埋まらないままだ。さらに値下げも検討しており、同旅館関係者は「経営はぎりぎり。このままでは倒産するしかない」とため息をついた。"

時事通信より

この辺りの地域は正直残念ながら例え黒潮の流れが沖に向かって流れているとはいえ水の流れは決して一定ではないので水質検査をある特定の場所で行ったからといって安全なのかは全く不明です。このような状態になってしまうのは無理もないでしょう。

国の災難があった年に楽しむ行事があるのは確かに日本人的倫理には厳しい物があるかもしれませんが実際に経済が回らなくては、みんなが笑顔にならなくては、本当の復興から遠のいてしまうでしょう。ほとんどの人はかの著名人のように自分の苦境を押し込んでまで人に笑顔やハッピーを与えられることはできるようなできた人間ではありません。少なくとも僕はそうですね。だからまずは自分からハッピーになってそれを振りまくことができるように努力するまでです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です