繰り返すEMI の身売り発表の衝撃

 

 

すこし前の話になりますが、6月20日あの大手レコードレーベルのEMIミュージックがなんと身売りの検討と、新規株式公開(IPO)発表してました。かなり衝撃的なニュースでありました。EMIは2007年に欧州の投資ファンド、テラ・ファーマに買収され、金融危機の影響などで経営が悪化し、今年2月、シティグループに買収されていた。The Beatles, Pink Floyd, Beastie Boys など歴史的に超重要なアーティストを排出してきた名門レーベルであります。傘下に BlueNote, Manhattan Records, Virgin Records, Astral Werks,Capital Records,Apple Recordsなどなどその影響力の大きさが分かります。日本の自動車でいえばホンダぐらいでしょうか。
この辺から見ても未だレコード原盤販売、二次利用でのビジネスモデルはミュージックの流れからの適応にまで至っていないのでしょう。
理由として正式なコメントでは”ユーザーが行うファイルシェアリングのフリーダウンロードから収益のあるダウンロードへの転換は予想をはるかに越えて苦戦している”とのこと。フリーイズムを真っ正面から対決するようにしてしまえばまず勝ち目はないという象徴と思われます。また興味深いことに今年2月に行われた 「2011 Pop Conference at UCLA」 でMoby, Raphael Saadiq, David Sitek らがディスカッションしメジャーレーベルは潰れるかある程度その事業規模を現在の収益体制に見合う縮小しやり直しを図るべきと語ったそうで。
更に、加えて”メジャーレーベルはこれまでアーティストとリスナーを大事にしてこなかった。一昔前まではアーティストが自分たちの作品を知ってもらうにはメジャーレーベルに売り込むか、ラジオ局で流してもらうしかなかった。ユーザーやアーティストが自ら直接つながることのできる今、昨今の状況は当然と言える」。 アーティスト自らから大学の講義でこのような発言が聞かれるとは、もはや方向は見えてきている気がします。しかし原音楽産業を構成する半分はインディレーベルなので、彼らの比率が健全に残り、大手レーベルが確実に消沈していくといく構図がこのあとも見られる状態になるでしょう。音楽文化は誰Gあ中心になっているのかをわきまえなくてはいけませんね。

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