【ストック用語スタディ】  のれん

 

さぁ、本日も地道に続けて参ります、投資の単語勉強メモシリーズ!

基礎中の基礎から専門用語まで個人的に勉強していくこのシリーズ。完全に自己満足ですが進めて参ります。

今回は「のれん」です。ん?これは投資用語???
頭文字取りました系の用語は多いですが、たいていは頭文字取る前の文字をいないと理解できないので、勉強が必要になるんですよね。
それでは勉強していきます。

 

こちらの記事の目安: 5

 

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目次

 

1:のれんとは
2:由来
3:ルール
4:償却方法
5:注意点
6:まとめ

 

1:  のれんとは

 

のれんとは、
飲食店の入り口に垂れ下がっている暖簾ではなく、企業買収の際に支払った金額のうち、純資産額を上回った差額のことを「のれん」といいます。
買収される会社の「ブランド力」「ノウハウ」「顧客との関係」「従業員の能力」など、目に見えない潜在的な価値を金額に出したものになりますね。
貸借対照表の資産の部に計上されます。
また、会計的には「超過収益力」ということもあります。

 

2: 由来

 

実は会計上の「のれん」はお店の前に垂れ下がっている方の暖簾を語源にしています。
暖簾は店の名前や何を売っているかわかるものを書いて示すとともに、店内の暖かさを保つためにつけられていたとも言われています。
特にお店の名前の部分が会計上の「のれん」に由来するところですね。
例えば、和菓子屋が2店舗並んでいて、1つには歴史ある「とらや」の暖簾があり、もうひとつには聞いたこともない名前だったとします。
どちらがより多くのお客さんが来るかといえば、「とらや」の暖簾のがある方の可能性が高そうです。
これは、「とらや」という名前に信頼や伝統が入り込んでいるからですね。
この目に見えない価値の部分を会計上で「のれん」と読んでいるということです。

 

3: ルール

 

「のれん」を計上するには1つのルールがあります。
それは他社をM&Aによって傘下に入れることです。
なぜかというと、目に見えない価値をすべて「のれん」として計上するとなると、
「当社のブランド力には5億円の目に見えない価値がある!」などと主観で主張し始めることになり、そこには何の客観的根拠もないことになります。
そんなもの計上していったら企業価値の判断がめちゃくちゃになっちゃいますので、M&Aという事象が発生したときにというルールがあるんですね。

 

4: 償却方法

 

「のれん」の償却方法は定額法となります。
無形固定資産となりますので、ソフトウェアなどと同じ考え方ですね。
日本の会計基準においては、「20年以内に定額法で償却する」となっておりますので、
例えば10億円ののれんを10年間で償却するのであれば、毎年1億円ずつ計上していけば良いわけですね。

 

 

 

5: 注意点

 

のれんには目に見えない価値であるが故、想定通りに行かなかった場合、その資産価値が一気に無くなる可能性があります。
例えば、ビールで有名なキリンホールディングスは2011年にブラジルのビール大手「スキンカリオール」を買収してブラジル市場に参入しました。
当時はBRICSの成長期待が大きくブラジル市場にも成長を見込んだ投資だったんでしょうね。
しかし、しばらくすると、このスキンカリオールの業績が落ち込み、2015年にはハイネケンに売却しブラジル事業から撤退しました。
これにより、のれんとして計上していた983億円を減損計上しました。
一瞬にして983億円の資産が消えてしまったわけです。
これでも分かる通り、企業に資産の中でのれんの割合が大きい場合は、将来突然自己資本比率が下がる可能性があるので注意が必要ですね。

 

まとめ

 

今回は「のれん」でした。
昨今では企業買収が盛んになってきてますので、たいていの会社にはのれんの計上がありそうですね。
M&Aというのも一つの投資行為ですので、良い結果も悪い結果もあり得るというわけで正に諸刃の剣ですね。
のれんはくぐるだけのものでないこと、勉強になりました✌

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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